ライモンダ

Raymonda

日時:2018年6月 9日(土)15:00開演 / 6月10日(日)14:30開演 

 会場:文京シビックホール 大ホール
<全2回公演>上演時間 約3時間(休憩2回含む)

演出・振付:テリー・ウェストモーランド(マリウス・プティパによる)

改定演出振付:三谷恭三

作曲:A. K. グラズノフ

美術:ボブ・リングウッド

「白鳥の湖」「眠れる森の美女」をはじめ、クラシックバレエの代表作を次々と生み出した19世紀の振付家、マリウス・プティパの最後の傑作として名高い「ライモンダ」。中世のお城を舞台に繰り広げられる、美しい貴族の姫ライモンダの恋物語です。 この作品は1898年にロシアで初演され、日本では1979年に牧阿佐美バレヱ団によって初めて全3幕が上演されました。

「ライモンダ」の魅力は、音楽、踊り、衣装に表れる多彩な異国情緒。音楽と踊りは、中世フランスの宮廷舞踊パヴァーヌ、サラセン(イスラム)のエキゾチックなダンス、ハンガリーのマズルカ、クラシックバレエならではの幻想的な群舞など、多様なダンスの魅力を一度に楽しむことができます。

そして、とりわけ衣装の美しさは必見です。デザインを手掛けたボブ・リングウッドは、ハリウッド映画「バットマン」「AI」など多くの話題作で衣装デザインを行い、牧阿佐美バレヱ団では「白鳥の湖」も手掛けています。 牧阿佐美バレヱ団の衣装の美しさはデザイン性だけでなく、シルクやベルベットの本物の生地の質感が、ファンタジーの世界にリアルな輝きをもたらしています。主役のライモンダとジャン・ド・ブリエンヌを踊るのは青山季可と清瀧千晴(6/9)、日髙有梨とラグワスレン・オトゴンニャム(6/10)。アブデラクマンには菊地研と塚田渉。清瀧千晴、日髙有梨、ラグワスレン・オトゴンニャムは全幕上演の本作では初の主役を務めます。そして、牧阿佐美バレヱ団の精鋭ソリストたちが、ヴァリエーション豊かな踊りによって紡ぎ出す幻想美あふれる物語。10年振りの上演を迎える「ライモンダ」をどうぞお見逃しなく。



第1幕

物語の舞台は中世、プロヴァンス地方のドリ伯爵夫人の城。

ある日、ドリ伯爵夫人のお城で、美しい姪ライモンダの誕生日を祝う宴が開かれ、集まった友人や貴婦人たちの踊りが始まりました。そこに、十字軍の騎士として遠征中のライモンダのフィアンセ、ジャン・ド・ブリエンヌから手紙と彼の肖像画のプレゼントが届きます。手紙には、翌日に帰還すると書かれていました。 

喜ぶライモンダは自室に戻り、親友たちと彼の肖像画を眺めていましたが、やがて眠りに落ちました。そして、肖像画からジャン・ド・ブリエンヌが現れ、ライモンダを美しい場所へといざない愛を語り合う夢を見ました。


第2幕

翌日、城では宴が開かれ、王子の妃の候補として選ばれた姫たちが、ハンガリー、スペイン、イタリア、フランス、ロシア、ポーランドの各国から集い、舞踏会が始まった。しかし王子の想いはオデットから離れず、花嫁を選ぶことを拒否してその場にいる人々を驚かせる。そこへ突然、フォン・ロットバルト男爵と、その魔術によってオデットに似た姿に変身したロットバルトの娘、オディールが現れた。すっかりだまされた王子は、オディールをオデットと信じ込み、彼女こそは自分の選んだ愛する人であると誓ってしまう。そして、ロットバルトの罠にかかったことを知った王子は絶望の中、オデットを求めて宮殿を飛び出してゆく…。


第3幕

物語の舞台は中世、プロヴァンス地方のドリ伯爵夫人の城。

ライモンダとジャン・ド・ブリエンヌの結婚式に招かれて、ポーランドやハンガリーからの招待客が集まってきました。ドリ伯爵夫人は、家族同様に親しくしているハンガリーのアンドリュー2世王を招いています。客たちはそれぞれの国の踊り、チャルダッシュ、マズルカを踊って祝宴を華やかに飾ります。ライモンダとジャン・ド・ブリエンヌも友人たちと共に踊り、皆に祝福されたのでした。



  6月9日(土) 6月10日(日)
ライモンダ 青山 季可
日髙 有梨
ジャン・ド・ブリエンヌ 清瀧 千晴 ラグワスレン・オトゴンニャム
アブデラクマン 菊地 研
塚田 渉

ほか、牧阿佐美バレヱ団


指 揮:デヴィッド・ガルフォース

演 奏:東京オーケストラMIRAI


主 催:文京シビックホール(公益財団法人文京アカデミー)