牧阿佐美バレヱ団 青山季可・中川郁 ✖ 歌舞伎俳優 中村米吉・中村莟玉

新作が古典になるとき

この9月、牧阿佐美追悼公演として上演される『飛鳥 ASUKA』と、
二世中村吉右衛門追善公演として行われる『秀山祭九月大歌舞伎』。

それぞれに出演するバレエダンサーと歌舞伎俳優が、
公演への思い、そして受け継いでいく志を語ります。

左から、⻘⼭季可、中村莟⽟さん、中村⽶吉さん、中川郁

作品が生まれ、進化する過程の中で

中村米吉 以前上演された時の『飛鳥 ASUKA』の舞台映像を拝見しました。

日本の飛鳥時代を舞台にした昔話のような作品で、バレエでこういう題材は珍しいですよね。牧阿佐美バレエ団のオリジナル作品だそうですが、ロシアやヨーロッパで生まれた古典バレエの作品の舞台に立つ時と和の要素が織り込まれた今回の作品では、踊る時の気持ちは違うものなのですか?

青山季可 基本的なバレエのステップは変わらないので、そんなに大きな違いは感じていませんが、表現や精神的な部分ではかなり違いを感じながら、試行錯誤しています。

中村莟玉 僕は背景に流れる映像も印象的でした。あれは初演の時から進化しているものなのでしょうか?

中川郁 1957年に橘秋子先生が発表した『飛鳥物語』を2016年に牧阿佐美先生が新たな振付で新制作されて『飛鳥 ASUKA』となった時に、映像での演出も加えられました。最近でこそプロジェクションマッピングを取り入れた舞台も少しずつ増えてきましたが、当時は背景がほぼ全部映像、というのは画期的に感じました。

中村米吉  映像を取り入れたことで何が変わりましたか?

中川郁 舞台が広〜く使えるようになりますよね(笑)。

青山季可 うちのバレエ団はもともと大掛かりな装置を多用した舞台が多いのですが、背景が映像になると……。

中村莟玉 アクティングエリアが広くなるんですね。

『飛鳥 ASUKA』

牧阿佐美バレヱ団公演 撮影・瀬戸秀美

中村米吉 音楽もとても素敵でした。なんだか昭和の映画音楽のようで、僕は生まれていたわけでないですが、懐かしさを感じました。

青山季可 聴いたことがないのに何だか聴き馴染みがあるような印象を受ける音楽ですよね。ところで、この作品は日本を舞台に和の要素を取り入れていますが、歌舞伎に通じる部分を何か感じられましたか?

中村米吉 ここまで古い時代を舞台にしたものはそう多いわけではないのですが、歌舞伎にも『日本振袖始』という演目があります。こちらは竜神でなく日本書紀に登場する八岐大蛇の物語が舞踊になっている作品で、僕も莟玉さんも生贄に差し出される稲田姫のお役で出演したことがあります。

青山季可 同じ!生贄同士ですね(笑)。

中村米吉 今回は生贄対談ですか?(笑)。歌舞伎の場合は八岐大蛇は最初は岩長姫という美しい女性なんです。それがお酒を飲んで酔っ払っていき正体をあらわすのですが、最後は、素戔嗚尊に退治されます。『飛鳥 ASUKA』の竜神は、八岐大蛇と違って退治されるわけではないですね?

中村莟玉 『飛鳥 ASUKA』では竜神の善悪を決めつけない形で描かれているように感じました。

青山季可 この作品での竜神はそうですね。美と芸術の象徴として描かれています。私と郁ちゃんが演じる春日野すがる乙女の舞女としての誇りと心惹かれる岩足の間での心の揺らぎを表現することができればと思っています。

『飛鳥 ASUKA』の春日野すがる乙女を踊る中川郁と、竜神を踊る菊地研。

牧阿佐美バレヱ団公演 撮影・瀬戸秀美

中村米吉 拝見させていただいた映像は何年か前の公演のものだと思うのですが……。

青山季可 2019年のウラジオストクのマリインスキー劇場プリモルスキー・ステージでのものです。

中村莟玉 ウラジオストク! ロシアですね?

青山季可 何しろバレエの国ですからお客様にどう観ていただけるのか本当に緊張しましたが、ありがたいことにスタンディング・オベーションになって。

中川郁 芸術が身近にある国なのだと感じましたね。

中村米吉 海外での公演で日本で生まれたオリジナル作品を上演したというのは、とても意味のあることですね。

中村⽶吉さん

青山季可 阿佐美先生は日本のバレエを世界に広げていきたいという思いがおありでしたので、実現できたのは私たちにとっても嬉しいことでした。ウラジオストクの公演に向けてお稽古した時は、阿佐美先生からたくさんご指導いただきました。今回の公演に向けてリハーサルをしている今は、阿佐美先生と一緒に踊っていらした先生方が、阿佐美先生がすがる乙女を演じられ踊られた時の印象をすごく丁寧に伝えてくださって……。

中川郁 ウラジオストクの公演の時は、阿佐美先生ご自身も毎日お稽古に来てくださって、歩く時の脚の出し方の一歩や、思い出の花を手に取ろうとするけれど、自分の境遇を思い出して手をひくといった仕草の一つ一つまで細かくご指導いただきました。

中村米吉 お二人にとって牧阿佐美先生って、どんな方だったのですか?

青山季可 世界のダンサーにも慕われていて、本当に偉大な方でした。厳しいけれども温かく、常にダンサーのことを気にかけて、育てることを考えていらしたように思います。

青山季可

中川郁 稽古場に入ったらもちろん厳しいのですが、私などが言っていいのかわかりませんが、とても可愛らしい一面もおありでした。

青山季可 莟玉さんのお母様の(旧姓)武者小路有紀子さんは牧阿佐美バレヱ団でご活躍された私たちの大先輩ですが。

中村莟玉 母にとって牧阿佐美先生は、本当の母親以上の存在だったと申しておりました。恩師としてはもちろん、本当に人として尊敬していて、阿佐美先生と出会って人格形成にも影響を受けたようです。僕自身は残念ながら阿佐美先生とは、五反田のゆうぽうとでの公演の時にご挨拶させていただいた程度なのですが。

青山季可 武者小路さんは阿佐美先生の一番弟子というか一期生のような世代でいらっしゃるので、ご一緒された時間も長く、思い出もたくさんおありなのだと思います。

中川郁 私たちからすると遠い、偉大な先生でしたが……。

中村莟玉 遠くて偉大に感じるのは、僕たちの世代にとっての中村吉右衛門のおじさんと、きっと一緒ですね。

中村莟玉さん

中村米吉 僕は同じ播磨屋で吉右衛門のおじさんと一緒の舞台に出させていただくことも多かったですが、お二人の牧先生に対するお気持ちはよくわかります。何しろ大きすぎる存在で……。歌舞伎の世界では公演のためのお稽古はもちろんありますが、予定のないものを教わることは基本的にはなくて、日々のお稽古をしていただいた、ということはないんです。でも、吉右衛門のおじさんの日々の舞台が、かけがえのない僕たちへの教えだったのだと改めて感じています。ご自身の命を削ってでも舞台に立ち続け、ご自身が先輩がたから受け継いだものを僕たちの世代にも伝えようとしてくださいました。

中村莟玉 僕は歌舞伎の家に生まれたわけではなく一般家庭の出身で、子役として芝居の世界に入った頃は、それまで客席から拝見して憧れていた方々が目の前にいることに興奮して、吉右衛門のおじさんにも「うわ〜、渋くてカッコいいですね!」と話しかけてしまったことがありました。今考えると何て恐ろしいことをしたのだと思いますが(笑)。

中村米吉 そんなこと言ったの!?たしかに当時の莟玉くんはこまっちゃくれた子だった(笑)。

中村莟玉 そんな中でもお声をかけていただいて『勧進帳』の太刀持や『天保游俠録』の勝麟太郎のお役などでお傍に出していただけたのはありがたかったなと思っています。何と表現すれば良いのか、舞台での、あのど〜んとした存在感に近くで触れさせていただけたのは、本当に。

前名の中村梅丸として『勧進帳』の太⼑持ちを演じた時の中村莟⽟さん。

富樫役の中村吉右衛⾨さんと舞台に⽴った思い出の役。
平成21年9⽉歌舞伎座 ©松⽵株式会社

中村米吉 稽古場でも、おじさんがいらした瞬間に空気が変わるんですよね。みんなが“さあ、やるぞ!”という雰囲気になるんです。

青山季可 わかります、阿佐美先生も同じでした。

中川郁 いつもピンヒールを履いていらしたのですが、コツ、コツ……とヒールの音が近づいてくるだけでみんなの背筋が伸びるんです。

中川郁

青山季可 9月の私たちの公演は牧阿佐美先生の追悼公演ですが、歌舞伎座では中村吉右衛門さんの追善公演が行われるのですね。

中村米吉 歌舞伎の追善公演でも、こうして第一部から第三部まですべてがゆかりの演目でゆかりの役者さんが並んで、という追善は滅多にありません。同じ播磨屋に連なる者としては、とてもありがたいことだと思っています。

中村⽶吉さんが「秀⼭祭九⽉⼤歌舞伎」第⼆部『松浦の太⿎』で

つとめるお縫は、中村吉右衛⾨さんと共演した思い⼊れの深い役。

平成27年10⽉⽇本特殊陶業市⺠会館 ©松⽵株式会社

中村莟玉 『飛鳥 ASUKA』は橘秋子先生が創作し、牧阿佐美先生が新しい演出と振付を加えた作品ですが、吉右衛門のおじさんもご自身で筆をとっていらして、9月の追善公演ではその中の2作品が上演されるんです。

青山季可 歌舞伎の役者さんが脚本や構成を手がけるというのはよくあることなのですか?

中村米吉 珍しいことだと思います。吉右衛門のおじさんは松貫四というペンネームもお持ちで、そのお名前で監修、構成なさった『白鷺城異聞』と『藤戸』が9月の歌舞伎座では上演されます。これまではご自身が手掛けご自身で主演されていましたが、その手を離れ、他の役者に演じられることで、次の世代に受け継がれていくことになります。

中川郁 バレエもそうですが、キャストが変わり、演じる人によって印象が変わる部分もありながら上演が続いていくことで、新作が古典作品になっていくのかもしれません。

中村米吉 今、古典として上演されている作品……歌舞伎でいえば『忠臣蔵』や『義経千本桜』、バレエなら『白鳥の湖』や『くるみ割り人形』だって、かつて書き下ろされた瞬間があり、初演の時は新作だったわけですからね。追悼・追善という形にはなってしまいましたが、こうして再演されて、いつか古典と呼ばれる作品になっていくことは、牧先生も吉右衛門のおじさんもお喜びなのではないかなと勝手ながら思います。

青山季可 特に私たちにとって『飛鳥 ASUKA』は、阿佐美先生に直接ご指導していただいた作品ですし、大事に踊り継いでいきたいと思います。

『飛鳥 ASUKA』の春日野すがる乙女を踊る青山季可。

牧阿佐美バレヱ団公演 撮影・瀬戸秀美

中村米吉 では本当に大切な財産ですね。

中村莟玉 歌舞伎では“みどり狂言”と言って上演にまる一日かかるような長い長い作品の一部だけを上演することがよくありますが、バレエでもガラ公演だと名作の一場面だけを踊ることがありますよね? 『飛鳥 ASUKA』が百年後も二百年後も作品として残っていって、パ・ド・ドゥとか三人組で踊るところとかが、そんな形で上演されるようになるかもしれませんね。


バレエと歌舞伎、共通点とそれぞれの魅力

中村米吉 ところで、お会いしたら伺ってみたかったのですが、バレエの公演って大抵がダブルキャスト、トリプルキャストですよね? 同じ役同士、お互いを意識するのでしょうか?

青山季可 全く同じようには踊れませんから、郁ちゃんのいいところを見ながら、それは私にはできない、などとも思いながら……(笑)。

中川郁 それは私ももちろん一緒です。季可さんのお稽古も拝見して、時にメモを取らせていただいたりしながら自分の役づくりをしていきます。

青山季可 阿佐美先生もご指導の際に、それぞれに合わせて少しニュアンスを変えてくださる部分もありました。

中川郁 季可さんはこういう振りだけれど、あなたはこうしてもいいわよ、と。

中村莟玉 歌舞伎ではダブルキャストの公演はあまり多くないので、実は僕はまだ経験がないんです。

中村米吉 僕は京都の南座でダブルキャストの公演をさせていただいたことがありますが、先輩とのダブルキャストだと、もう最後は開き直るしかないですよね(笑)。

中川郁 (笑)。私からすると季可さんとは骨格からして違うし、季可さんのスピーディさや軽やかさにはかなわないので、違うところで頑張るしかないと思っています。

青山季可 でも私からすると、郁ちゃんの力強さや脚の繊細な動きは素晴らしくて。

中村莟玉 阿佐美先生がお二人のカラーに合わせて違うご指示をされていたというのは素敵なお話ですね。

中村米吉 きっと名人上手というのは自分の踊り、自分の芝居はもちろん、様々な事柄を俯瞰的に見ることができて、何をどう生かすか、ということが客観的にできてしまうのでしょうね。

中川郁 逆に私も伺ってみたかったことがあります。私はお稽古の時によく“もっと女らしく”と言われてしまうので、今日は歌舞伎の女方さんの女らしさを勉強させていただきたくて。

青山季可 私たちも『風の谷のナウシカ』と『松浦の太鼓』の映像を拝見しましたが,お二人ともまさに“一輪の花”という印象でした。

中川郁 拝見していると仕草がとても美しくて。

中村莟⽟さん演じる『⾵の⾕のナウシカ』のケチャ。

初演では中村⽶吉さんが演じた役。令和4年7⽉歌舞伎座。

©松⽵株式会社

中村米吉 ありがとうございます。確かに女らしく見せるための決まった形というのは存在します。でも、女方の演じる女らしさと本当の女性の女らしさは少し違うのですよね。僕は吉右衛門のおじさんに “いいかい。女方と女優は違うんだよ。歌舞伎の女方でないと。お前のはまだまだ女優ですらない。女(じょ)なんだよ”と叱られたことはありますが、お客様に“女の子みたいだった”とおっしゃっていただくと、褒め言葉として受け取っていいのかと悩んでしまうこともあります。美しさの中にも、男が女を演じる倒錯感、滑稽さやグロテスクな部分もあってこそ歌舞伎の女方なのかもしれません。

中村莟玉 嘘だな、でもいいな、というのが歌舞伎の女方としては正しいのかもしれません。そして歌舞伎の場合は大抵、途中に女方の見せ場があっても最後は立役(男性役)が格好よく決まって幕になるんです(笑)。

中村米吉 『風の谷のナウシカ』の場合はちょっと特殊で、白き魔女のクシャナとナウシカ、女方の二人が物語の中心にいて、従来の歌舞伎とは異なる活躍の仕方をしていく。これは新しい作品ならではかもしれません。

中村⽶吉さん演じる『⾵の⾕のナウシカ』のナウシカ。令和4年7⽉歌舞伎座。

©松⽵株式会社

青山季可 そういう意味ではバレエは逆で、私たちが踊りやすく美しく見えることを考えて男性ダンサーに支えていただいている部分がありますね。

中川郁 『飛鳥 ASUKA』には、古典バレエにはない首の傾げ方などの振付もあるんですよ。

中村莟玉 それはもしかすると、阿佐美先生が日本の舞踊の型や所作を取り入れていらっしゃったのかもしれませんね。

中川郁 以前、ある先生が“現役に戻って一つだけ踊れるとしたら、春日のすがる乙女を踊りたい”とおっしゃたことがありました。バレエは外国の方の仕草を研究したり参考にしたりすることもあるのですが、春日のすがる乙女は自分の感性をより出しやすい役柄です。お客様にも普段ご覧になっているバレエとはまた違う親しみやすさを感じていただけたらと思っています。

『飛鳥 ASUKA』の竜剣の舞を踊る中川郁。

牧阿佐美バレヱ団公演 撮影・瀬戸秀美

青山季可 阿佐美先生から受けた教えを次の時代へとつないでいくことはもちろんですが、絹谷幸二先生の美術、片岡良和先生の音楽も本当に素敵ですので、その世界の中で踊れる幸せを感じながら舞台に立ちたいと思っています。

中村莟玉 阿佐美先生も吉右衛門のおじさんも、次の世代に継承していくということに強い熱意を持っていらっしゃったのだと思います。たまたま運よくずっと下の世代ではありますがご一緒に舞台に立たせていただけたことを、僕も9月の歌舞伎座では噛みしめてつとめたいなと思っています。

中村米吉 バレエ界における牧先生も同じだと思いますが、歌舞伎界にとって吉右衛門のおじさんを失った喪失感というのは、役者も、そしてお客様も、埋めようがないと思うんですよね。そしてそれは僕たちなんかじゃ埋められるものではない。けれど、どれだけ偉大な方だったのか言い続け、その遥かな高みを目指す姿を皆様にお見せして、それを通じておじさんがどれだけの頂にいたのかを感じてほしい。おじさんをご覧になれなかった方にも、こんなにすごかったんだから!!と伝えたい。訃報に接したときに、ある先輩とそんな話をしました。 死に物狂いでやったって追いつけない存在なのかもしれませんが、そんなことを少しでも感じていただければ追悼、追善の公演の意味があるのかもしれません。

撮影/鍋島徳恭 構成・⽂/清⽔井朋⼦

※無断転載禁止


牧阿佐美バレヱ団『飛鳥 ASUKA』

9月3日(土) 15:00 開演

9月4日(日) 15:00 開演

東京文化会館 大ホール

https://www.ambt.jp/pf-asuka2022/

 

『秀山祭九月大歌舞伎』二世中村吉右衛門一周忌追善

9月4日(日)~27日(火)

歌舞伎座

https://www.kabuki-bito.jp/theaters/kabukiza/play/776


中村米吉 なかむら よねきち

1993年3月8日生まれ。五代目中村歌六の長男。2000年7月歌舞伎座『宇和島騒動』の武右衛門倅武之助で五代目中村米吉を襲名し初舞台。今年7月の歌舞伎座『風の谷のナウシカ 上の巻 白き魔女の戦記』ではナウシカ役をつとめた。歌舞伎座「秀山祭九月大歌舞伎」では第一部『白鷺城異聞』、第二部『松浦の太鼓』、第三部『昇龍哀別瀬戸内 藤戸』に出演。

中村莟玉 なかむら かんぎょく

1996年9月12日生まれ。2004年3月中村梅玉に入門。05年1月国立劇場『御ひいき勧進帳』の富樫の小姓で森正琢磨の名で初舞台。06年4月梅玉の部屋子となり、歌舞伎座『沓手鳥孤城落月(ほととぎすこじょうのらくげつ)』の小姓神矢新吾、『関八州繋馬』の里の子竹吉で中村梅丸を名のる。19年10月梅玉の養子となり、11月歌舞伎座『鬼一法眼三略巻』菊畑の奴虎蔵実は源牛若丸で中村莟玉と改名。歌舞伎座「秀山祭九月大歌舞伎」では第二部『揚羽蝶繍姿』に出演。

青山季可 あおやま きか

橘バレヱ学校、AMステューデンツ、英国ロイヤル・バレエ・スクール、ジョン・ノイマイヤー・ハンブルグ・バレエスクール等で学ぶ。9歳で牧阿佐美バレヱ団「くるみ割り人形」のクララ、11歳で「ドン・キホーテ」のキューピッドを踊る。1993年全国舞踊コンクール1位受賞。2001年牧阿佐美バレヱ団に入団。2006年「白鳥の湖」で主役デビュー。「ロメオとジュリエット」「眠れる森の美女」「くるみ割り人形」「ジゼル」「三銃士」「ドン・キホーテ」「飛鳥 ASUKA」「アルルの女」などに主演。中川鋭之助賞、服部智恵子賞を受賞。

中川郁 なかがわ いく

AMステューデンツ、橘バレヱ学校、ハンガリー国立バレエ学校、新国立劇場バレエ研修所等で学ぶ。2007年NBAバレエコンクール高校生の部スカラシップ賞、オールジャパンバレエユニオンコンクール第1位・谷桃子賞、2008年ルドルフ・ヌレエフ国際コンクール第3位ほか受賞。2011年牧阿佐美バレヱ団に入団。2015年「リーズの結婚」で主役デビュー。「眠れる森の美女」「くるみ割り人形」「飛鳥 ASUKA」に主演。